先日、こんなTweetをしました。
今日は夜勤です。
— ワカシン (@washikan001) May 9, 2021
最近の夜勤当日の過ごし方。
前夜は夜更かしせず、朝8〜9時には起きて、頭がスッキリしてる午前中に副業やったり、土日なら子供の相手。
昼飯食ってから、2時間ほど仮眠して出勤。
これが一番、睡眠の質を下げることなく体に負担が少ない方法。
若い頃は、多少寝なくても平気だったけど、やっぱりミドル世代にもなると夜勤は辛いものです・・・(笑)
でも、介護職は夜勤なしでは手取り20万にも届きません。
家族もあるし、支払いも多いミドル世代は、ぶっちゃけしんどくても夜勤をやらないと生活できません。
というわけで、7年かけて色々試行錯誤して辿り着いた、我流の『なるべく体に負担がかかからない夜勤前後の過ごし方』が先述のTweetなんですが・・・
果たして、この方法は正しいのか、また、もっと良くなる方法がないのか気になったので、本記事でまとめてみます。
僕と同じように「夜勤が辛い・・・」「できるだけ体が辛くない夜勤がしたい・・・」と、お悩みの方は、是非参考にしてみてください。
今回はちょっと引用多めです。
そもそも、なぜ夜勤が体に悪いのか?
敵を倒すためには、まず敵を知る必要があります。
夜勤がなぜ体に悪いのか?なぜ夜勤が辛いのか?
その理由がわかれば、夜勤の負担を減らすことができるはずです。
サーカディアンリズムが乱れる
人間とは元来、体内時計が25時間なんだそうです。
それを外界の24時間に合わせるために、光や運動、仕事や学校などの外出習慣など、さまざまな刺激(同調因子)により調整しています。
このようにして調整されている『一日のリズム』のことを概日リズム(サーカディアンリズム)といいます。
睡眠・覚醒リズムは、体温などの自律神経系、内分泌ホルモン系、免疫・代謝系などと同様に、体内時計によって約1日のリズムに調節されており、このような約1日の周期をもつリズムのことを概日リズムと呼んでいます。
また、同調因子でも最も強力なのは『光』だそうです。
もっとも強力な同調因子は光であり、食事や運動、仕事や学校などの社会的な因子も同調因子として働いていると考えられています。
サーカディアンリズムが乱れるとどうなる?
サーカディアンリズムが乱れると、概日リズム睡眠障害に至ります。
この体内時計の周期と地球の24時間の周期との間のずれを修正することができない状態が続くと、望ましい時刻に入眠し、覚醒することができなくなってきます。また、無理に外界の時刻に合わせて覚醒しても、眠気や頭痛・倦怠感・食欲不振などの身体的な不調が現れてきます。このように体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害を概日リズム睡眠障害といいます。
概日リズム睡眠障害の症状は次のとおり。
- 夜間不眠
- 日中の眠気
- 作業能率の低下
- 倦怠感
- 食欲不振などの身体・精神症状
参考:田辺三菱製薬『スイミンネット』
サーカディアンリズムを保つためには?
概日リズム(サーカディアンリズム)を、いかに乱さないようにするかがシフトワーカーにとって重要なポイントであることがわかりました。
では、具体的にどうするのがいいのかを、もう少し調べてみましょう。
最も役立つ対策となりうるのは、適切な時間に眼に太陽の光を浴びることで、これは体内時計のリセットに役立ちます。例えば、旅行をするときには、目的地に到着したら(特に午前中に)日光を浴びるようにします。
(中略)
交代勤務をしている人は、起きていなければならない時間帯に明るい光(日光または人工の光)を浴びるようにします。仕事からの帰路でサングラスをかければ、就寝前に明るい光を浴びるのを避けることができ、帰宅後眠りやすくなります。寝ているときは、寝室をできるだけ暗く静かにしておきます。アイマスクやホワイトノイズ装置を使用してもよいでしょう。引用:MSDマニュアル
朝日を浴びると体内時計がリセットされるというのは聞いたことのある話ですね。
光を上手に利用して、乱れたサーカディアンリズムをなるべく正常なリズムに保ってあげれば、夜勤のダメージを最小限に抑えられそうです。
体に負担をかけない介護職の夜勤前後の過ごし方
なるべく体に負担をかけずに夜勤を乗り切るための鍵は、光が握っていそうなのはわかりました。
それを踏まえて、我流の夜勤前、夜勤中、夜勤明けの過ごし方を今一度見直してみます。
体の負担を最小限に抑える『夜勤前』の過ごし方
僕の場合、夜勤前日は夜ふかしせず、夜勤当日も朝8〜9時には起床します。
サーカディアンリズムを乱さないためには、寝る時間や起きる時間を極端に変えず、午前中に日光を浴びることが重要なので、我流も間違いではなさそうです。
また、同調因子でもある食事の時間も、極端に変えない方がいいので、なるべくいつもと同じ時間に朝食や昼食を摂ります。
ちなみに僕の場合は、朝起きてから記事の執筆などの副業をこなすことが多いです。
朝は頭がスッキリしているのでクリエイティブな作業が捗るんですよ。
土日であれば、子どもたちが家にいるので、なるべく相手をしてあげることを心がけてますね。
交代制の介護職は、子どもとのすれ違いも多いので家族との時間は貴重なんです。
午前中の時間を有効に使えるという副産物が付いてきますので、夜勤当日の早起きはオススメです。
我流では、軽めの昼食を摂ったあと1〜2時間の仮眠をしてから、シャワーを浴びて出勤です。
世界的に見ると、午睡を積極的に取り入れる地域や企業も多いほど、昼寝はさまざまな恩恵をもたらすことが科学的にもわかっています。
有名どころなら、GoogleやNASAが昼寝を推奨していますね。
しかし、彼らがいう昼寝は「パワーナップ」とも呼ばれ、午後3時までに30分以内の睡眠をとることを指します。
昼寝が1時間を超えると健康にも悪影響があるそうです。
昼寝が1時間を超えると死亡危険率が急増し、2時間のグループでは昼寝をしない人の約5倍にまで高まるなどの調査結果がある。
(中略)
1時間以上の午睡を取る高齢者ではアルツハイマー病の発症率が死亡危険率と同様に2倍程度にまで高まると報告されている。
ということは、我流の2時間仮眠は少々長すぎるかもしれませんね。
次回の夜勤からは、昼寝は1時間にとどめてみたいと思います。
また、入浴はサーカディアンリズムに影響がありそうですが、夜勤中に風呂に入るのはさすがに無理なので、やむを得ません。
この時間で入っておかないと翌朝、早番に「臭い!」と怒られそうなので(笑)
体の負担を最小限に抑える『夜勤中』の過ごし方
ユニット型特養の夜勤では、1人で約20人を見る夜勤が多いです。
1人で夜勤をやるということは、交代要員がいないため休憩時間というものが存在しません。
利用者の状態によっては、仮眠が取れないほど忙しいユニットもあります。
夜勤中は、仮眠がとれるかとれないかによって『光』の使い方が変わってきそうですね。
仮眠がとれるなら、その時間にスムーズに入眠するためにも、仮眠時間前はなるべく待機場所の照明を暗くしてメラトニンを分泌を促したほうが質の良い仮眠がとれそうです。
仮眠がとれないなら、照明はなるべく明るくしてサーカディアンリズムを意図的にズラすごとで、「今は活動時間だ」と脳を騙すことができそうです。
僕の職場では仮眠がとれるので、仮眠時間の2時間ほど前、0時頃から待機場所の照明は落として常夜灯だけにしています。
夜勤中の1〜2時間の仮眠をできるだけ良質にすれば、明け方以降のパフォーマンスがより向上します。
ちなみに、夜勤中1時間の仮眠は、夜勤前3時間の仮眠に匹敵するそうです。
病院看護師を対象にした研究では、夜勤中に1時間の仮眠をとると、夜勤前に3時間の仮眠をとるのと同等に夜勤後の疲労が抑えられると示されています。
可能であれば仮眠時間は、2時間確保するのがベストとされていますが、短時間での仮眠でも効果があることがわかっています。
体の負担を最小限に抑える『夜勤明け』の過ごし方
夜勤明けで帰宅すると、10時過ぎになります。
正直いうと、なにもせずそのままベッドへ直行して泥のように眠りたい気分です(笑)
しかし、夜勤明けの寝すぎは良くないという情報を多く目にしました。
夜勤を終えると妙にテンションが高く、とても眠れませんが、
午後から夕方にかけて急激に眠くなることがあります。
このタイミングで眠ってしまうと、3時間ほどで目覚めて、
肝心な夜に眠れなくなってしまいます。調子を崩さない人は、夜勤明けに意図して出かけたり、人に会うなどして
眠らないように過ごし、夜の早い時間から翌朝までまとめて眠る、
という方法をとっています。深夜明けの睡眠は2時間程度とし、あまり長く寝すぎるのは避けましょう。そして明るいうちに起きて活動し、夜は早めに就寝し足りない睡眠を補うことで、サーカディアンリズムに沿った睡眠をとることができます。
疲弊しきった夜勤明けで一睡もしないのは、ミドル世代にはさすがにきびしいかと思います(笑)
夜勤明けの午後は、2時間程度の仮眠が良さそうです。
僕の場合は、帰宅直後にシャワーを浴びて、11時頃に軽食を摂ります。
睡眠2時間ほど前の入浴は、睡眠の質が向上するのでオススメです。
また、夜勤明けは無性に腹が減りますが、ここでガッツリ食べすぎると睡眠の質が低下してしまうので注意しましょう。
食べてすぐ眠ってしまうと、胃や腸の働きにより睡眠の質が低下してしまいます。
実際にやってみるとよくわかりますが、ラーメンや丼もの大盛りを食べてから寝ると、目覚めた時にめちゃくちゃ不快な感覚に襲われます(笑)
とはいえ、腹が減りすぎては寝られませんので、パンやご飯1杯程度の軽食で済ませます。
僕は昼12時頃に就寝して、子どものお迎えに間に合うように15時頃に起きていますので、夜勤明けは3時間寝ていましたが、これはちょっと寝すぎのようです。
次回からは14時に起きてみたいと思います。
介護職の夜勤前後の過ごし方【まとめ】
では、ミドル世代にオススメな夜勤前後の過ごし方をまとめます。
夜勤の時間は16時半〜翌9時半を想定しています。
まずは夜勤前の過ごし方から。
- 前日は夜ふかしせず、夜勤当日は8〜9時頃には起床して朝日を浴びる。
- 午前中は趣味や家族との時間にあてて有効活用。
- 朝食、昼食はいつも通りの時間に摂って、13時頃から1時間ほど仮眠。
- 14時からシャワーを浴びるなどの支度を始め出勤。
続いて夜勤中。
- 仮眠がとれる時間の2時間前には待機場所の照明を落とし常夜灯にする。
- 1時間でもしっかり寝ることができれば良し。
夜勤明け。
- 帰宅したらまずシャワーを済ませ、軽めの食事。
- 12時頃にベッドに入り、14時には起きる。
- その後は、体調を見ながら有意義に過ごす。
- 夜は睡魔に身を委ねて早めに就寝。
今回の調べでは、我流はあながち間違いではなかったことがわかりました(ホッ)
しかし、夜勤前と明けの仮眠時間が1時間ほど長かったようです。
朝は寝ない、寝るなら適度の昼寝、夜にしっかり寝る。
これが鉄則みたいですね。
夜勤は、人間が寝なければならない時間に仕事をしなければならないので、体に負担がかかって当然です。
なにも考えず、なにも対処しなければ、いつか必ず体調を悪くします。
実際に、僕は数年前に入退院を繰り返すほど、心身ともにボロボロになりました。
ミドル世代ともなると、若い頃のようにはいきません。
仕事で体調を悪くして、プライベートにまで悪影響があるようでは本末転倒です。
もしあなたが、せっかくの休日まで夜勤疲れを引っ張り一日寝て過ごしてしまうようなら、ぜひ今回ご紹介した夜勤前後の過ごし方を実践してみてくださいね。
どうしても夜勤がキツい時は
夜が強いとか弱いといった個人差はありますので、どう工夫しても「夜勤がキツくて続けられない!」と感じるかもしれません。
そんな時は、無理をせず夜勤のない業種へ転職を考えるのもアリでしょう。
しかし、働きながらの転職活動は障壁が多くて、重い腰がもっと重くなってしまうもの。
そんな時は、介護専門の転職支援サイトを利用しましょう。
求人探しから面接の同行まで、転職活動の1から10までをサポートしてくれます。
コメント