介護職って一日中動いてるよね?やっぱり運動量多いのかな?
ミドル世代にもなると、そろそろ健康や体型が気になるお年頃です。
介護職として一日仕事すれば、運動量として十分なのか気になっちゃいますよね?
結論からいえば、歩数は夜勤だと平均以下、日勤では平均以上になります。
40代男性の消費カロリーに換算すると、夜勤1回あたり508.86kcal、日勤1回あたりで663.24kcalという結果になりました。
今回は、特養勤務の現役介護職が仕事中の歩数を計測したリアルなデータをもとに、介護職の消費カロリーと運動量について考察していきます。
この記事を読めば、健康やダイエットのヒントが見えてくるでしょう!
消費カロリーを計算してみよう!【計算機付き】
まずは、あなたの消費カロリーを計算してみましょう!
消費カロリーは一般的に次の計算式で求められます。
メッツ (METs) は、身体活動の強度を表す指標のひとつで、安静時の代謝率を1として、その倍率で表されます。
例えば、3METsの活動は安静時の代謝率の3倍のエネルギーを消費する活動ということになります。
厚生労働省によると、高齢者の介護は4.0METsに相当するそうです。
では、以下の計算機に数値を入力して、あなたの消費カロリーを計算してみましょう。
※このカロリー計算機はあくまで目安としてお使いください。
参考1:casio『生活や運動の消費カロリーの計算』
参考2:厚生労働省『生活活動のメッツ表』
カロリー計算機
現役介護職が仕事中の歩数を計測した結果がこちら
これから紹介するのは特養勤務の40代男性が計測した結果です。
年齢や性別、働く場所でも歩数や消費カロリーは異なりますので、あくまで一例として参考にしてください。
では、計測したデータをもとに、日勤・夜勤の歩数と消費カロリーを算出してみましょう。
日勤での歩数と消費カロリー
直近の日勤(早番、遅番など夜勤以外の勤務すべて)の歩数をまとめてみます。
- 7498歩
- 8030歩
- 8402歩
- 6692歩
- 9957歩
- 12063歩
早番や遅番など勤務によって業務内容も異なるので、数字にばらつきが見られますが多い日では12000歩を超えています。
日勤1回あたりの平均歩数は8773歩になります。
では、僕の体型を入力してカロリー計算機で計算してみましょう。
- 身長:180cm
- 体重:80kg
- メッツ:4
計算した結果、日勤1回あたりで消費するカロリーは663.24kcalとなりました。
夜勤での歩数と消費カロリー
では、つづいて夜勤での歩数です。
僕が勤務している特養では、夜勤は16時30分から翌朝10時30分までの18時間拘束です。
夜勤前後は家でゆっくり過ごすので、ほとんど動きません。
夜勤入りと夜勤明け、それぞれの歩数は次のとおりです。
- 入り:5386歩
- 明け:8999歩
- 入り:6285歩
- 明け:7669歩
- 入り:5718歩
- 明け:6332歩
厳密にいえば夜勤前後の歩数も多少含まれますが、誤差のレベルでしょう。
夜勤1回あたりの平均歩数は6731歩でした。
先程の入力データをもとに消費カロリーを計算してみた結果、夜勤1回あたりの消費カロリーは508.86kcalとなりました。
消費カロリーと運動量の目標
介護職の運動量が明らかになったところで、これらの数値が健康維持に必要な運動量に達しているのかを調べてみました。
次の2点について目標数値がわかれば、今回の調査で判明した運動量が必要十分かどうか明らかになるはずです。
- 歩数
- 消費カロリー
ひとつずつ見ていきましょう。
歩数
厚生労働省によると、健康維持の運動量の理想は1日1万歩、成人の目標値として男性9,200歩、女性8,300歩を推奨しています。
また日本人の1日あたりの平均歩数は男性8,202歩・女性7,282歩と言われています。
今回の計測では、日勤1回あたりの平均歩数は8773歩、夜勤1回あたりの平均歩数は6731歩でした。
つまり、利用者が起きている日勤では日本人の平均以上の歩数ですが、利用者が寝ている夜勤だと日本人の平均以下の歩数だといえます。
しかし、いずれも男性の目標値には達していません。
(参照:厚生労働省『身体活動・運動』)
消費カロリー
介護職の1日あたりの消費カロリーは日勤で663.24kcal、夜勤で508.86kcalでした。
これらの数字が十分な運動量かを調べるために以下の記事を参考にさせていただきました。
こちらの記事によると、1か月に1kg減量するという目標を立てた場合、1日の消費カロリーの目安は233.4kcalだそうです。
ということは介護職の消費カロリーは、健康的に減量できる消費カロリーを余裕で超える数字だといえます。
介護職の消費カロリー・運動量が多い理由
今回の計測で『介護職の日勤での消費カロリー・運動量は平均より多い』という結果が出たことは、介護職の仕事内容を考えれば当然といえるでしょう。
なぜなら、介護職は常に動き続ける仕事だからです。
- 職員1人で利用者10人以上のオムツ交換
- 足元の悪い浴室で汗をかきながら半日入浴介助
- ナースコールがあれば居室へ急行
- 1日に何回も2人移乗や離床・臥床介助
介護職が仕事中に座っていられるのは記録と食事の介助くらいでしょうか。
施設勤務・訪問介護などの業務形態により多少の違いこそあれ、基本的に介護職は消費カロリーと運動量が多い仕事です。
介護職は運動量が多いのに痩せないのはなぜ?
日勤の介護職は1日で約8800歩も歩いているので運動量としては十分ですし、女性であれば厚生労働省が提唱する目標値もクリアしています。
なぜ消費カロリーや運動量が多いのに、介護職の仕事だけでは痩せづらいのでしょうか?
必要十分な運動量でも介護職のお腹が引っ込まないのは、次のような3つの理由が考えられます。
- そもそも有酸素運動だけでは痩せにくい
- 不規則な生活
- 食べすぎ飲みすぎ
ひとつずつ詳しく解説していきます。
そもそも有酸素運動だけでは痩せにくい
有酸素運動に脂肪燃焼効果があるのは事実ですが、消費できるカロリーには限界があります。
今回の計測によると、介護職が日勤1回で消費できるカロリーは660kcalちょっとです。
ご飯普通盛り(140g)で235kcalですので、1日3回ご飯1杯を食べればチャラになってしまいます。
つまり、痩せるためには基礎代謝を上げて、24時間脂肪を燃焼しつづける体をつくることが重要になってきます。
ただし、30代40代と年齢を重ねるごとに基礎代謝は低下していくので注意が必要です。
基礎代謝を上げるためには、筋トレをして筋肉量を増やすのが一番手っ取り早い方法です。
とはいえ、運動の習慣がないのに、いきなり筋トレなんて面倒ですよね?
無理。めんどくさい。
そんな方は、次のような日常的にできる軽〜い筋トレから始めてみましょう。
- 常にお腹に力を入れ続ける
- 仕事中に時間が空いたらスクワット1回
- 筋肉を意識して移乗介助する
これらのような簡単なことでも、やることに意味があります。
やらないと効果はゼロのまま。
0から1にすることに意味があります。
参考:タニタ『摂取カロリー早見表』
不規則な生活
不規則な生活は自律神経やホルモンに悪影響をおよぼし、基礎代謝が低下したり過食になったりする危険があります。
介護職は夜勤もあるし、早番は暗い時間に起きて、遅番は夕食の時間が遅くなりがちです。
また、夜勤は起きている時間が長い分カロリーが必要となってしまい、普段より多く食べてしまうのも太ってしまう原因です。
ちなみに、シフトワーカーの肥満リスクは5倍になるともいわれています。
寿命削ってるな
介護の仕事をしている以上、不規則な生活は完全に回避できませんが、食事のタイミングや運動に気を配りましょう。
夜勤前後の過ごし方が気になる方は下記の記事も参考になります。
参考:NIKKEI STYLE『「食べる時間」を意識し太りにくく健康な体に』
食べすぎ飲みすぎ
前述のとおり、シフトワーカーは不規則な生活のせいで食べすぎてしまう傾向があります。
さらに、介護職はストレスの多い仕事ですので、ストレスのせいでノルアドレナリンが増加して食べすぎてしまったり、アルコールを飲みすぎてしまうことも考えられます。
太るだけならまだしも摂食障害に発展してしまうと大変ですので、まずはストレス対策をしましょう。
- 軽い運動
- 趣味に興じる
- 日記をつける
ストレス対策についてまとめた記事がありますので、ぜひ参考にしてください。
痩せたいなら食事を見直そう
健康的に痩せたいなら、運動と食事の管理を両立させる必要があります。
そこで、まず仕事中に食べる昼食に注目しました。
以前は、カップラーメンや菓子パンなど手軽なもので済ませていたのですが、これでは痩せるはずもないし、健康にも良くありません。
健康的な食事がベストなのはわかっていますが、あまり昼食にお金をかけられないという現実……
そこで、なるべくコストをかけずに、タンパク質とカロリーを効率よく摂取する方法はないか思案しました。
行き着いた結論は【ベースブレッド】
最初はプロテインにしようかと思いましたが、どうもプロテインの匂いが苦手で……
ベースブレッドなら、菓子パン感覚でタンパク質や栄養も摂れるし、朝カバンに2つポイっと入れるだけ。
価格も1つ200円ほどなので、2つで約400円とお財布にも優しい。
もう半年ほど定期便で注文していますが、意外と飽きないもんです。
介護職の消費カロリーと運動量【まとめ】
介護職の運動量は、待機の多い夜勤なら平均以下になってしまいますが、日勤なら平均以上の運動量です。
ちなみに、今回の調査で明らかになった運動量は以下のとおりでした。
- 日勤:8773歩(663.24kcal)
- 夜勤:6731歩(508.86kcal)
消費カロリーでみれば、日勤でも夜勤でも健康維持のために必要な運動量をクリアしています。
ただし、痩せることを目的とした場合、勤務中の運動量だけでは足らないでしょう。
特に夜勤をやる方は不規則な生活を強いられるため、太りやすくなる傾向があります。
ミドル世代ともなると体型が気になる方も増えてきますが、年齢とともに基礎代謝が落ちるので、日常生活でも運動と食事に気をつける努力も必要になってきます。
好きなものを好きなように食べて、面倒なことは一切やらない生活はたしかに魅力的です。
しかし、シフトワーカーである以上、健康には気をつけるべきです。
健康的な生活を意識すれば、ダイエットの成功にもつながるでしょう。
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