「介護福祉士に受かる気がしない」と感じているあなた、その気持ち、とてもわかります。介護の仕事は大切だけど、試験はなかなか厳しい。落ち込むことも多いでしょう。でも大丈夫、その気持ちから逃げる必要はありません。
実は、介護福祉士の試験に受かるコツと、落ちてしまう人の特徴があるんです。この記事でそれらを徹底解説します。また、介護福祉士国家試験の合格ラインや合格率、介護福祉士を取得するメリットまで、幅広く解説しています。
この記事を読むことで、あなたも「介護福祉士に受かる!」と自信を持てるようになるはずです。試験に向けてしっかり準備をする手助けになる情報が満載なので、ぜひ最後までお読みください。
介護福祉士とは?
介護福祉士とは、社会福祉士・精神保健福祉士と並ぶ名称独占資格の国家資格です。介護を必要とする方を支援するための知識と技能を習得した、介護のプロフェッショナルといえるでしょう。
介護福祉士とは、排せつ介助や入浴介助などをするだけではありません。 介護を必要とする方のこれまでの生活歴、今の心身の状態を十分理解したうえで、その方にベストな介護を提供する重要な役割を担っています。
参考:全国社会福祉協議会『介護福祉士』
介護福祉士の受験資格
介護福祉士の受験資格は下記の4つです。
- 養成施設ルート
- 実務経験ルート
- 福祉系高校ルート
- 経済連携協定(EPA)ルート
どのルートでも、最終的に国家試験を受験し合格することが必須です。
- 養成施設ルート
指定されている養成施設(福祉系の大学や専門学校)を卒業すると、介護福祉士国家試験を受験できます。2017年3月以前の卒業生は、介護福祉士国家試験を受けなくても卒業と同時に介護福祉士の資格が付与されますが、それ以降の卒業生は試験に合格しなくてはなりません。
- 実務経験ルート
介護現場で働きながら介護福祉士を目指すルートです。3年(1,095日)以上の実務経験および450時間の実務者研修を修了すると介護福祉士国家試験の受験資格が与えられます。実務経験ルートの場合は、実技試験が免除されます。
- 福祉系高校ルート
福祉科や介護福祉コースがある高校に入学した場合は、必要な科目や単位を取得・卒業後、介護福祉士国家試験を受験できます。実技試験が免除となるので、高校卒業資格と同時に介護福祉士国家試験の受験資格が取得可能です。
- 経済連携協定(EPA)ルート
日本で就労、研修を受けているEPA介護福祉士候補者(インドネシア人、フィリピン人、ベトナム人)が介護福祉士の資格取得を目指すルートです。経済連携協定に基づいており、2019年時点ではインドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国がEPA対象国となっています。
参考:社会福祉振興・試験センター『介護福祉士国家試験』
介護福祉士の合格ライン
公益財団法人社会福祉振興・試験センターによると、第35回介護福祉士国家試験の合格ラインは総得点の60%でした。筆記試験が75点以上、実技試験が53,33点以上となり、試験問題の難易度で補正されます。
補正により介護福祉士の合格ラインは毎年前後しますが、筆記試験は最低でも75点以上を目指しましょう。
参考:社会福祉振興・試験センター『出題基準・合格基準』
介護福祉士の合格率
厚生労働省によると令和5年に行われた第35回介護福祉士国家試験の合格率は84,3%(受験者数79,151名、合格者数66,711名)でした。その他の国家試験と比較すると合格率が高く、それほど難易度は高くないことがわかります。
参考:厚生労働省『第35回介護福祉士国家試験合格発表』
介護福祉士を取得するメリット
「求人をみると無資格や未経験でも働けるのに…介護福祉士の資格って取ったほうがいいの?」と思う方も多いでしょう。
介護福祉士を取得するメリットは下記の通りです。
- 転職に有利になる
- 収入アップ・キャリアアップにつながる
介護福祉士を目指して勉強を始める前に、介護福祉士を取得するメリットを確認しておきましょう。
転職時に有利になる
常に人手不足な介護業界は無資格・未経験で採用されることもあります。しかし介護福祉士の資格を取得していれば、即戦力として重宝されるでしょう。
介護福祉士の資格は、介護に対しての知識と技能をもっている証です。全国どこでも通用する資格なので、一生就職先や転職時に困らないといえます。
収入アップ・キャリアアップにつながる
介護福祉士の資格取得は、収入アップ・キャリアアップにつながります。ほとんどの施設で、基本給アップや資格手当などの待遇が期待できるでしょう。
また、リーダーや主任などの重要なポジションを任されることもあります。
介護福祉士の資格取得後、5年間実務経験を積むことで『ケアマネージャー』に挑戦する資格が与えられ、さらなるキャリアアップも目指せます。
介護福祉士に受かる気がしない!落ちる人の特徴とは
「介護福祉士のメリットは理解したけど、正直受かる気がしない…」と思っている方も多いのではないでしょうか?
介護福祉士の試験に落ちる人の特徴は下記の通りです。
- 勉強時間が足りていない
- 合格率の高さに油断している
- 実務経験があるから落ちる訳がないと思い込んでいる
詳しく解説しますので順番にみていきましょう。
勉強時間が足りていない
介護現場で働きながら介護福祉士の資格取得を目指す場合、勉強時間が足りていないことが考えられます。
介護業務は神経・体力どちらも使ううえ、早番・日勤・遅番など勤務時間もさまざまという施設がほとんどです。夜勤をしている場合は生活リズムの変化もあるでしょう。
介護現場で働きながら勉強する時間を確保するのは難しく、介護福祉士の試験に落ちる要因の1つです。
合格率の高さに油断している
介護福祉士の合格率は70〜80%ほどとなっており、他の国家試験と比べると比較的高くなっています。合格率の高さに油断してしまう点が、落ちる人の特徴です。
「ほとんどの人が受かっているから大丈夫だろう」「さほど勉強しなくても受かるだろう」と安易に考えていると落ちてしまうかもしれません。事実、合格率が高いとはいえ、20〜30%の人は落ちています。
合格率が高いからといって、試験が簡単というわけではありません。しっかり勉強してから試験に挑みましょう。
実務経験があるから落ちる訳がないと思い込んでいる
介護現場で3年以上働き、介護福祉士の受験資格が与えられるころには、一定の介護知識はついています。過去問をみた際に、勉強せずとも解ける問題もあるでしょう。
しかし「実務経験があるから落ちる訳がない」と過信すると、不合格という結果を招きます。『医療的ケア』や『認知症の理解』などは専門的知識が必要です。普段の介護業務をこなしているだけではわからない福祉制度や法律の問題も出題されます。
つまり、介護福祉士国家試験に合格するためには、実務経験で培った知識だけでは不十分といえます。
介護福祉士に受かる気がしない!受かるコツは?
ここまで読んできて「介護福祉士って難しそう」「受かる気がしない」と思った方もいるのではないでしょうか。そんな方へ向けて最後に介護福祉の受験に受かるコツをご紹介します。
具体的な方法は下記の3つです。
- 過去問をたくさん解く
- アプリで勉強する
- 通信講座を利用する
下記で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
過去問をたくさん解く
どのような問題が出題されるか知るためにも、過去問をたくさん解くことをおすすめします。特に過去3年間分を繰り返し勉強しましょう。
繰り返し解くことで出題形式や傾向がわかり、重点的に勉強できます。また、自分の苦手な分野も把握できるでしょう。苦手な分野や、覚えにくい分野などには付箋を貼り、理解できるまで繰り返し解くのがポイントです。
筆記試験は記述式ではなくマークシートなので、回答欄がずれないように注意しましょう。
アプリで勉強する
「隙間時間に気軽に勉強したい」 「時間を有効活用したい」という方におすすめなのがアプリで勉強する方法です。無料でダウンロードでき、いつでもどこでも勉強できるのがメリットといえるでしょう。
「少しの時間も無駄にしたくない」という方や、忙しい社会人におすすめです。さまざまな種類があり、点数が出されたり、解説してくれたりするので効率よく勉強できます。
「全問正解するまで先へ進めない」というアプリもあるので、苦手な分野も把握しやすいでしょう。
通信講座を利用する
「短期間でプロに教わりたい」「しっかり試験対策がしたい」という方におすすめなのが、通信講座を活用する方法です。
費用はかかりますが、プロに教わることで重要なポイントを効率よく勉強できます。
介護福祉士に受かる気がしない原因と受かるコツ【まとめ】
「介護福祉士に受かる気がしない」という方に向けて落ちる原因や受かるコツをご紹介しました。
介護福祉士はもっておくと高待遇が期待でき、一生仕事に困らない資格です。取得するメリットはかなり大きいといえるでしょう。国家試験のなかでも合格率は高いほうですが、対策なしには合格できません。
ぜひこの記事を参考にして、介護福祉士の試験勉強をスタートさせましょう。
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